イントロダクション
映画製作の老舗ニュー・リージェンシーとスコット・フリー・プロダクションが初タッグを組み、イギリスで大ヒット!
『キング・オブ・コメディ』に始まり、近年では『ボヘミアン・ラプソディ』など数々の大ヒット映画を生み出してきた老舗プロダクション、ニュー・リージェンシーがリドリー・スコット率いるスコット・フリー・プロダクションズとタッグを組み、BBCやITVのドラマを配信しているプラットフォーム、BritBox初のオリジナル作品として初めてドラマを手掛け、同サービスの再生回数新記録を獲得した注目作。映画の老舗が満を持して製作した初のドラマとあって、映画級のクオリティに唸ることは間違いない。
ダニエル・デイ=ルイスの父がニコラス・ブレイクの名で出版したミステリー小説の金字塔を現代風にアレンジしてドラマ化
原作はダニエル・デイ=ルイスの父親で桂冠詩人のセシル・デイ=ルイスがニコラス・ブレイクのペンネームで1938年に出版した同名小説「野獣死すべし」。江戸川乱歩も絶賛したこの傑作小説の映像化としては“フランスのヒッチコック”と呼ばれたクロード・シャブロル監督による映画『野獣死すべし』(1969)が有名だが、イギリスでのドラマ化は実に53年ぶりで、舞台を現代にアップデート。主人公を父親から母親に変え、原作に忠実ながら新たな視点を追加している。容疑者に近付き、復讐の機会を冷静に狙うフランシスが放つ緊張感や終盤の一捻りと、PTSDを抱えた若き警部補ストレンジウェイズのキャラクターの魅力など最後まで飽きない極上の復讐サスペンスに仕上がっている。
『チェルノブイリ』のジャレッド・ハリス VS.『ザ・グッド・ファイト』のクシュ・ジャンボによる緊迫感溢れる演技合戦!
『ザ・グッド・ファイト』の敏腕弁護士ルッカ・クイン役で一躍有名になったクシュ・ジャンボが復讐に燃える母親フランシス役を、『チェルノブイリ』でBAFTA主演男優賞を受賞したジャレッド・ハリスが容疑者としてフランシスの標的になる富豪ジョージ役を演じる。冷静に復讐の機会を狙うフランシスと”野獣”ジョージが対峙する鬼気迫るシーンは緊迫感にあふれ、ふたりの演技合戦から目が離せない。そして、PTSDと闘いながら事件を追う警部補ストレンジウェイズに抜擢されたのは『追想(2018)』『ダンケルク』で注目のイケメン俳優、ビリー・ハウル。今後の活躍から目が離せない若手英国男優のひとりだ。他にもナサニエル・パーカー、ジェラルディン・ジェームズら、イギリスが誇る名優が脇を固めている。
Rotten Tomatoes批評家票86%、早くもシーズン2製作決定の噂も!?
BritBoxで2021年5月に配信開始した第1‐2話の視聴回数が同サービスの新記録となる大ヒットとなった本作は、Rotten Tomatoes批評家票86%、視聴者票72%(2021年12月現在)の高評価を集め、早くもストレンジウェイズを主人公にしたシーズン2の製作が噂されている。
イングランド南岸のワイト島の美しさも必見!
これまでも数々の映画やドラマの舞台となり、上流階級の保養地としても愛されてきたワイト島。本土の喧騒とは打って変わった静かな島自体が孤立や閉塞感を表し、失意と殺意の間で葛藤するフランシスの感情を美しい景観が一層引き立てている。随所に挿入された打ち寄せる波を空撮した映像はとても印象的。