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『ウエストワールド シーズン2』テディ役 ジェームズ・マースデン インタビュー

テディ役 ジェームズ・マースデン
テディ役 ジェームズ・マースデン

『ウエストワールド シーズン2』5/24(木)日本独占最速放送スタート!
テディを演じるジェームズ・マースデンのインタビューをお届けします!


Q : シーズン2のスタート時に、テディはどこでどうなっているのでしょうか?


ジェームズ・マースデン(以下:JM):驚くべきことが山ほどあるんだ。予告編に使われている映像のなかにも、いくつかサプライズがある。でも、最大のサプライズは懐にしまっておくよ。僕が演じるテディも、サプライズの一部なんだ。僕が思うに、シーズン1の製作過程において我々は登場人物の人物像や世界観まで、すべてを一から構築した。今回は水門を開いたみたいに、その段階から解放されて広がりが生まれる。テディも様々な変化を経験することになるだろう。彼は登場人物のなかで、目覚めるのがもっとも遅かった。彼は急いで遅れを取り戻さなければならないんだ。覚醒するのが少しばかり遅かったからね。テディの振れ幅の広さを、僕はいつもピアノに例えているんだ。うまい例えではないけれど、僕は感情を表現する鍵盤が88個もあるピアノを与えられたと思っている。シーズン1の序盤は、人差し指だけでピアノを弾いているような感じだった。やがてドロレスとメイヴが目覚め始め、「この音は何?」と感じるようになった。テディはまだ覚醒の途上にあったからね。でも、彼はたちまちすべての鍵盤に手が届くようになった。今のテディは新たな目で世界を見ている。そこが今後おもしろくなるところだね。
生まれ変わったテディは、何が自分のアイデンティティーなのかということについて模索と選択をしようとしている。他者によって作られたアイデンティティーを捨てることなく、自分のアイデンティティーを定義しようとしているんだ。彼はさまざまなことを自らに問わなければならない。自分は何者で、自由意思を持った時に誰と一緒にいたいか。誰も見ていない時も正しい決断ができるのか、どういう人と一緒に生きていきたいか、そしてどんな自分と生きていきたいのか。それは、このドラマが我々に問いかけていることでもある。戦争のさなかに生まれた赤ん坊のように、暴力と革命が日常と化したカオスのなかで彼はそれを自分自身に問わなければならないんだ。
彼のプログラミングのなかで、以前と変わることなく残っているものもいくつかある。ドロレスへの忠誠心と愛情も、その1つだね。テディはドロレスを守る必要があると感じている。でも、ある日突然、彼女は守られる必要がなさそうな存在になった。今後の展開がどうなるのか、ヒントが欲しければ最終話のラストシーンを見直すといいんじゃないかな。最後の20秒間に黒服の男(エド・ハリス)がどんな目をしていたか、それがヒントになるかもしれない。彼の頭に銃を突きつけているドロレスを見るテディたちの目、そしてドロレスの目にもヒントが隠れている。今後も彼らの軌跡は続く。変化や成長があり、予想外の出来事も起きる。彼らは因果の法則を打ち破り、それを逆転させて再創造することになる。今のドロレスとテディが何者なのかということも、見どころになるだろうね。彼らは今でも手を携えて現状から逃げ出し、どこかの農場で暮らしたいと思っているのだろうか。もしかすると、今の彼らには別の目標があるのかもしれない。

Q : 3月に行われたサウス・バイ・サウスウエスト(SXSW)で、脚本家のリサ・ジョイが「テディが今まで通りの彼であり続ける必要はもうない」と言っていました。どういうことなのか、詳しく説明してください。


JM:テディはもともと心優しくて善良なカウボーイだった。そういうのって、あまりセクシーじゃないよね。スーパーマンにあまり人気がないのは、暗さが足りないからじゃないかな。心の裏側に隠れている闇とか世の中の醜い部分とか、そんなものはないと思っているふりをすることを我々は望んでいない。闇や醜さの存在を認めるのは、それほど難しいことではないと僕は思っているんだ。そこがテディと僕の共通点だね。正しい決断をすることは常に容易なわけではなく、そうすることが難しい時もある。でも、良識や良心に従うことを選べば状況は必ず好転する。テディは最初からそういう道を選ぶようにプログラミングされていた。ワイアットの虐殺と賞金稼ぎをしていることを除けば、彼は常に善悪の判断をわきまえている。だが、シーズン2で彼は自らの良心を試されることになるだろう。陳腐かもしれないが、祖父が孫息子に話して聞かせる人生訓を思い出すね。人の心の中には2匹のオオカミがいて、常に相争っている。片方のオオカミは憎悪や欲、そして恐怖の象徴で、もう片方は愛と優しさ、それに良心を象徴している。「どっちが勝つの?」と孫息子に聞かれた祖父は、それは、その心の持ち主次第だ」と答えるんだ。我々には選択権があって、どちらを選ぶか決めることができる。このドラマに登場する人間たちや、感情をもつアンドロイドたちには、自由意思が与えられている。その自由意思をどう使うかは本人次第だ。シーズン1では人間側が優位に立っていたが、その力関係はすでに変化している。どちら側に立てば生き残れるのか、彼らは考えなければならないんだ。

Q : エヴァン・レイチェル・ウッドはこのドラマに携わっていくなかで、人間の存在意義を見失う実存的危機に陥ってしまったそうです。あなたの場合はいかがですか?


JM:僕が知る限り、エヴァンは誰よりも熱烈な「ウエスト・ワールド」のファンだからね。登場人物の高潔な精神や様々な素晴らしいこと、それにひどく病んでいて邪悪な部分まで、彼女はこのドラマのすべてを心から愛している。このドラマのメッセージや、我々が自らに問うべき難題を扱っているところも彼女は気に入っているんだ。ビデオゲームやテレビ、それに映画では、人間の行動を新たに創造したりはしない。我々は人間の行動を反映させさているんだ。そして、それはこのドラマがやっていることでもある。でも、僕には心理的な危機に陥るほど深く物事を考えたりはしない。そんなことをしたら頭が混乱してしまうよ。「あの星の向こうには何がある?」なんてことは考えない。空に果てはあるのかとか、いつ果てるのかとか、その裏には何があるのかとか、そんなことは僕にはわからない。広大な宇宙に較べれば、人間の頭脳なんてちっぽけなものなんだから。我々には決して理解できないことや謎がある。そういうものだと理解して、それを受け入れればいい。そして、理解できないことについて考えすぎたりしないように自分を抑制するんだ。僕よりAIについて詳しく知っている頭のいい人たちが、世の中には大勢いる。AIと人類の未来について、どの程度恐れるべきなのか僕にはわからない。でも、賢い人たちは「何とかしなければ!」と思っているみたいだね。だからといって、大量の豆の缶詰と武器を用意して貯蔵庫で暮らすような人間にはなりたくないよ。人々はこのドラマを観て、見分けがつかないほどAIと人間が同質化していることに対する恐怖を植えつけられるだろう。AIに関する倫理の問題や、今後AIがどんどん進化や増殖をして、知性も発達する可能性があるということに恐怖を感じるだろうね。AIの知性が発達したら、人間は自分たちのことを愚かで時代遅れの存在だと思うようになるかもしれない。皮肉な話だけれど、そこがこのドラマの面白いところだと僕は思っているんだ。その一方で、エヴァンとタンディの演技力や才能豊かな脚本家たちのおかげで、このドラマは人間の素晴らしさも感じさせてくれる作品にもなっている。感傷的だと思われるだろうけれど、このドラマは人間性というものに対する希望を僕に与えてくれた。人々がホストたちに共感するのは、人間より彼らのほうが人間らしいからなんだ。

Q : ロボットが自意識に目覚めるというストーリーは、社会問題に対する人々の“目覚め”を求める運動が盛んな今の時代にマッチしています。脚本家のジョナサン・ノーランとリサ・ジョイは未来を予測できる人たちなのでしょうか?


JM:彼らの考えていることに、単なる偶然の一致だと感じさせるようなことは1つもない。このドラマは製作者にとっても役者にとっても難しい作品だ。俳優であることがつらいと思ったりはしないけれど、演じ手にとってはハードなドラマだね。そう思うのは僕が気弱だからではなく、混乱してしまうことが多いからなんだ。問題はすべて解決済みで万事うまくいっていると思っていたのに、そうではなかった。あれも変わる、これも変わると言われて驚いたよ。呼べばすぐ来てくれる医者みたいに、午後1時に「30分後に撮影を始めるから来てくれ」と電話で呼び出されることもあるしね。僕が思うに、彼らはみんなを欺くために混乱状態を作っているんじゃないかな。サプライズとか秘密を守るために、何もかも変えて手がかりを失わせているのかもしれない。彼らは我々よりずっと先を行っているんだと思うね。後のことは成り行き任せで、とりあえずシーズン1だけ撮ってしまうようなドラマもある。でも、彼らはすべて事前に計画しているし、先行きのことも考えている。このドラマの放映期間が何年になるかとか、結末はどうなるのかとか、彼らはちゃんとわかっていると僕は確信しているよ。役者にとって、アンソニー・ホプキンスの前に全裸で座って演技をするのは勇気のいることだ。いつもだったら、「僕はちゃんと守られているのかな?」と思って不安になる。タンディとエヴァンは、特にそうだろうね。でも、このドラマではプロデューサーのおかげで、そんな不安を感じなくて済む。我々はこのビジョンを具現化するために必要な存在なんだと、彼らは感じさせてくれる。こんなことを言うのは勇気がいるけれど、僕はクリエイティブ・コントロールを彼らに委ねているんだ。

Q : コントロールを人に委ねるのは、誰にとってもいいことだと思いませんか?自分で何かをコントロールすることができるという考えは、しょせん幻想なのですから。


JM:その通りだね。自分の手に余る何かを自らコントロールできると思うなんて恐れ多いことだと、この映画のおかげで学ばせてもらったよ。

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