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COLUMN

エルヴェ・ヴィルシェーズ、最後の独占取材
大きな夢を掴んだ小さな男の豪快な半生を描く『エルヴェとの晩餐 ある映画スターの数奇な人生』

エルヴェ・ヴィルシェーズ。この名を聞いてあなたが思い浮かべるのは『007 黄金銃を持つ男』のニック・ナックか、それとも『ファンタジー・アイランド』のタトゥーか。

1960年代後半から80年代にかけて活躍し、世界で最も有名な低身長症の俳優として名を馳せた、エルヴェ・ヴィルシェーズ。彼の波乱な人生をHBO FILMS®が映像化。『エルヴェとの晩餐 ある映画スターの数奇な人生』として上陸した。

物語の舞台は1993年、ロンドン。酒浸り生活から足を洗い、一流記者としての完全復帰を狙う大手新聞社のダニーは、LA出張のついでに、エルヴェ・ヴィルシェーズの取材を指示される。ボンド映画20周年を記念した企画で、『007/黄金銃を持つ男』に登場した悪役の手下ニック・ナックとして一世を風靡したエルヴェを面白おかしく書きあげろというのだ。
ところが、ダニーはヘマをして本命のネタを逃してしまう。途方に暮れるダニーに、エルヴェは「“最後の独占取材”をやらせてやる」と逆オファー。他に道がないダニーはオファーを受け、エルヴェが手配したリムジンに乗り込み、一夜限りの独占取材がはじまった。

夜のLAをドライブする中、次々と明らかにされるエルヴェの過去。知られざる家族との関係、俳優になったきっかけ、ヒット作出演の経緯、人生絶頂の幸せを感じた結婚、そして転落のはじまり…。破天荒なエルヴェに振り回されながら、共に時間を過ごすうちに、ダニーはエルヴェの“心”に触れることになる。

エルヴェ・ヴィルシェーズを演じるのは『ゲーム・オブ・スローンズ』のティリオン・ラニスター役で知られるピーター・ディンクレイジ。『スリー・ビルボード』や『ピクセル』など数々のヒット作に出演してきたピーターだが、実在の人物を演じるのは今回が初めて。俳優人生初の挑戦に少々ひるんだという。

一方、『フィフティ・シェイズ・オブ・グレイ』のジェイミー・ドーナンが演じる記者ダニーは架空の人物。モデルとなったのは、25年前エルヴェに最後のインタビューをした人物であり、本作の監督・脚本も担当したサーシャ・ガヴァシだ。25年の時を経て、「私は何も後悔していないと伝えてくれ」という、エルヴェの最後の思いを果たせたことをとても光栄に感じているという。

さらにアンディ・ガルシアが『ファンタジー・アイランド』のホスト、ミスター・ロークを演じていたリカルド・モンタルバンに扮し、ディンクレイジと共に“テレビ史上指折りの名コンビ”を再現。実力派俳優たちの個性と、色褪せない監督の実体験が見事に融合し、リアルなフィクションが完成した。

恐れ知らずの衝動的な行動の裏に見え隠れするエルヴェの本質。名声のため、貪欲な野心で突き進み、豪快な人生の終わりを迎えたエルヴェの姿が切なくも美しく映るはずだ。自身最大のヒット作『ゲーム・オブ・スローンズ』も最終章を迎え、俳優としての転換期にあるディンクレイジ渾身の一作を、ぜひご覧いただきたい。

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