エダード・スターク

通称・ネッド。ウィンターフェル城主。誠実で正義を重んじる人として尊敬されている北部をまとめる総督。妻キャトリンとの間に５人の子供と、落とし子（私生児）のジョン・スノウがいる。ロバート王とは、ともにターガリエン王朝を倒すために戦った親友。権力闘争には興味がなかったが、ロバートに請われて宰相職＜王の手＞になるため王都へ向かう。だが、王妃サーセイの秘密を知ったことから反逆者の汚名を着せされてしまう。亡き妹のリアナはかつてロバートの婚約者だった。

キャトリン・スターク

タリー家の長女で、エダードの妻。５人の子供を愛する強き母で、エダードの危機には自ら率先して動く行動力もある。エダードの落とし子（私生児）、ジョン・スノウには冷たい。息子のブランが殺されかけたことからラニスター家を憎むようになるが、王都に捕らわれた娘たちを取り戻すために、ジェイミーと取引をして彼を逃がしてしまう。ピーター・ベイリッシュとは幼なじみでいまだに彼から愛されているが、そのことで、妹のライサに恨まれている。

ロブ･スターク

スターク家の長男。里子のシオン・グレイジョイとは親友で、母に嫌われている落とし子のジョン・スノウを気遣うなど、優しさと勇気があり、父と同じく名誉を重んじる。父が反逆罪で告発されたことから、のちに“北の王”として独立を宣言。母のすすめで、リヴァーランの渡し場を守るウォルダー・フレイを味方につけるために彼の娘と婚約するが、戦場で治療者のタリサと恋に落ち結婚。フレイ家を怒らせ、次第に味方が減っていく。

サンサ･スターク

スターク家の長女。北部の暮らしよりも、華やかな宮廷生活に憧れる美しい少女。妹のアリアとはそりが合わない。美しい皇太子ジョフリーと婚約した幸せもつかの間、父が反逆者とされたことから北部を征服する鍵として人質となり、ジョフリーの虐待の的に。婚約解消後、ティリオン・ラニスターと結婚させられるが、王都を抜け出しピーター・ベイリッシュに庇護され叔母ライサのいる高巣（アイリー）城に向かうものの、周囲の陰謀に流されていく。

アリア･スターク

スターク家の次女。男勝りの性格で、針仕事よりも剣で戦うことを好む。ジョン・スノウから贈られた細身の剣＜ニードル＞を大切にしている。父が捕らえられた後、王都を抜け出し流浪の旅の途中、ラニスター家の元家臣サンダー・クレゲインに捕まる。その後、不思議な男、ジャクェン・フ＝ガーから聞いた自由都市ブレーヴォスへ向かい、暗殺集団＜顔のない男たち＞の徒弟になる。復讐すべき相手の名前を繰り返し口に、心に刻んでいる。

ブラン･スターク

スターク家の次男。高い所に登るのが好きな活発な少年。だが、王妃サーセイと双子の弟ジェイミーの密会現場を見たため、塔から突き落とされ下半身不随に。＜狼潜り（ウォーグ）＞の力で大狼（ダイアウルフ）のサマーの意識に入れるようになり、また自分を運んでくれる馬丁ホーダーをも操れるようになる。ウィンターフェル城が占拠されたときに弟のリコンとともに逃げ落ち、その後、夢に出てきた＜三つ目の鴉＞に会うために＜壁＞の北に向かう。

リコン･スターク

スターク家の三男で末っ子。意志が強い。長男ロブが戦いに出た後、次男ブランとともにウィンターフェル城に残る。城が襲われたときにブランと地下墳墓に隠れ、馬丁ホーダーと野人のオシャに助けられて城を後にする。スターク家の旗手リード家のミーラとその弟で予知夢を見る＜緑視力＞を持つジョジェンに、＜三つ目の鴉＞のもとに行くよう促されたブランと別れ、リコンはオシャと大狼（ダイウルフ）シャギードッグとともに別の道を歩む。

ジョン･スノウ

エダードの落とし子（私生児）。父と同じく名誉を重んじ、重大な決断を下すときは慎重に正しい道を探る。エダードの妻から冷遇され孤独だが、ロブとアリアとは仲がいい。叔父ベンジェンの紹介で＜冥夜の守人＞に加わることを決意。サムウェル・ターリーと親友になる。調査のため野人に潜入し、そこで女戦士イグリットと恋に落ちる。野人との戦いを経て、総帥に選出。北からの脅威と戦うため野人と同盟を結ぶ。守人としての誓約に反し、スターク家の妹弟を気にかけている。

ベンジェン･スターク

エダードの弟。自ら志願して＜壁＞の＜冥夜の守人＞になり、哨士長となった。エダードの妻に嫌われている落とし子の甥、ジョン・スノウに優しく、身の置き場のないジョンを仲間に迎え入れる。だが、＜壁＞の北の偵察中に行方不明に。ホワイト・ウォーカーに殺され亡者とされるところを、ウェスタロス大陸に元々住んでいたとされる伝説の＜森の子ら＞に救われる。その後、＜壁＞の北にやって来た甥のブランとミーラを窮地から助ける。

リアナ・スターク

エダードの亡き妹。活発な美しい女性。エダードの親友であるロバート・バラシオンと婚約していたが、レイガー・ターガリエンに誘拐されて死んだとされる。狂王エイリスに誘拐を抗議したエダードの父と兄ブランドンは処刑され、＜ロバートの反乱＞のきっかけとなった。ロバートは、サーセイ・ラニスターとの結婚後もリアナを思い続けていた。