ロバート･バラシオン

親友エダードの妹で婚約者のリアナを、狂王エイリスの息子レイガーに奪われたことをきっかけに＜ロバートの反乱＞を起こし、ターガリエン王朝を倒して王となる。若い頃は戦士だったが、王になってからは王政をすべてジョン・アリンに任せ、狩りと女と酒に溺れていた。３人の子供がいるが、実の子ではないことを本人は知らないまま、妻サーセイの策略で事故死。落とし子ジェンドリーがいる。実の兄弟、スタニスとレンリーとは不仲。

サーセイ・バラシオン

ラニスター家の長女で、ロバート王の妻。美しいが、残酷で支配欲が強い女性。女であるがために政略結婚の道具としか見られないことに苛立ちを隠せない。３人の子供がいるが、実は３人とも双子の弟ジェイミーとの子。ジェイミーと子供たちしか愛さず、弟のティリオンを憎んでいる。子供の出自が噂になりはじめ、息子のジョフリーを王にするためロバートの死を謀る。少女の頃に視てもらった未来の予言が次々とあたることを恐れている。

ジョフリー・バラシオン

ロバート王の長男。父の死後、七王国の王になる。母サーセイから愛される美男子だが、残虐で臆病。婚約者のサンサを気まぐれに虐待する。出生の秘密が暴かれた後、父の落とし子を残らず殺すよう命令。＜ブラックウォーターの戦い＞の際には、前線から逃げ出した。王である自分をいさめる＜王の手＞となった叔父ティリオンと激しく対立。サンサとの婚約を解消後、マージェリー・タイレルと結婚。お気に入りの護衛はサンダー・クレゲイン。

ミアセラ・バラシオン

サーセイの長女で、実の父親はジェイミー。繊細で美しい娘。＜五王の戦い＞のさなか、叔父であり、＜王の手＞代理のティリオンにより、ミアセラの身を守るため、マーテル家の支持を得るためにドーンに送られる。トリスタン・マーテルと婚約させられるが、２人は愛し合うようになる。ジェイミーに王都に帰るようさとされても、トリスタンと結婚しドーンに留まることを望む。

トメン・バラシオン

サーセイの次男で、実の父親はジェイミー。兄ジョフリー亡き後、王座に就き、兄の若き未亡人であるマージェリーと結婚。残虐な兄とは対照的に、優しく意志が弱く、母と妻に従順。だが次第に愛する妻の影響が強くなり、母を遠ざけるようになる。叔父ティリオンの裁判では祖父タイウィンに一任。母と妻が＜七神正教＞に捕らわれたとき、武力行使をせずにハイ・スパロウと和解する。また、マージェリーの兄ロラス・タイレルと母の裁判では決闘裁判を野蛮だと禁止した。

スタニス・バラシオン

ロバートの弟でレンリーの兄。揺るぎない正義感で知られる冷たい男。その厳しさとユーモアのなさから不人気。貧しいドラゴンストーンの領主にされたことからロバートを恨んでいる。＜光の王＞の女祭司メリサンドルと誠実な旗主ダヴォス・シーワースの助言の間で悩む。妻セリースとの間の、＜灰鱗病（グレイスケール）＞にかかった一人娘シリーンを愛している。ジョフリーの出生の秘密を暴き＜鉄の玉座＞を求めるが、バラシオン家の旗主はほとんどレンリーにつく。

レンリー・バラシオン

ロバートとスタニスの弟。王ロバートによりストームランドの領主に任命されたことから、スタニスよりも大きな勢力を持つ。美男子で人から好かれるカリスマ性がある。ロバートの死後、ジョフリーは不当な世継ぎだとして自ら王を名乗り、多くの旗主の指示を得てスタニスの軍と対立することに。自身の＜王の盾＞に女性であるブライエニーを加えた。タイレル家の支持も得るためマージェリーと結婚するが、マージェリーの弟ロラスと同性愛の関係にある。

ジェンドリー

ロバート王の落とし子。出自を知らぬまま、武具職人の徒弟として育つ。職人として自信があり、雄牛の兜を自分のために制作。＜王の手＞であるジョン・アリン、エダード・スタークが自分を訪ねてきたことを奇妙に思っていた。ジョフリー王が父の落とし子をすべて抹殺しようとした際、親方によって＜冥夜の守人＞に送られることになり、ヨーレンに連れられて、王都を逃げ出すアリアらと一緒に北を目指す。
途中、ラニスター家の家臣に捕らえられるが、アリアと共に＜ハレンの巨城＞から脱出。その後＜旗印なき兄弟団＞に捕らえられ、女祭司メリサンドルに売られる。スタニス・バラシオンの敵を呪うための儀式に血をとられ、さらに殺されそうになるが、ダヴォス・シーワースに救われる。その後、武器を作りながら王都に隠れ住んでいたが、ダヴォスに見いだされ、＜壁＞の北に向かうジョン・スノウの一行に加わる。刀よりもハンマーの扱いが得意。