貧困、人種、移民問題など、格差社会の不条理に苦しみ、怒りを抱える人々の叫びが大きなエネルギーとなって生み出された映画を特集放送。
その不条理への怒りが根底に流れている『パラサイト 半地下の家族』や『ジョーカー』が、昨年のアカデミー賞をはじめ世界中の映画賞で大きな評価を得るなど、世界各国でその怒りは共感を呼んでいる。今月はその2作品に加え、レバノンのスラム育ちの少年が両親を裁判に訴える姿を通して、貧困層を取り巻く過酷な環境や社会の理不尽さを描いたカンヌ国際映画祭審査員賞受賞作『存在のない子供たち』や、パリ郊外を舞台に移民大国である現代フランスが抱える深刻な社会問題を描いた同じくカンヌ国際映画祭審査員賞受賞作『レ・ミゼラブル(2019)』の計4作を特集放送。
社会問題を痛烈に捉えつつも映画としてのエンタテインメント性を忘れず、圧倒的なエネルギーを感じる見ごたえのある映画として評価の高い4作品、ぜひご覧ください。