『I AM 私の分岐点』コメント一覧
家庭を築き子供を産み育てることが女性の最たる幸せだといわれる世界にひとり生きる女性にとっては、誰かの微笑みも、眩い日差しも、かけられる言葉も、つねにかすかな痛みを伴うものであることを、ジェンマ・チャンは繊細なニュアンスで表現している。
児玉美月(映画執筆家)
辛い時は一人で泣いて、自力で復活する強い女性たち……。その姿に自分のこれまで流した涙が癒され、一話観るごとにエンパワーメントされました。
辛酸なめ子(漫画家・コラムニスト)
どの話の主人公たちも、誰かに期待し、裏切られ、自分なりの決断をする。いくつになっても惑う主人公たちは一見、脆く見えるかもしれないが、だからこそ自分の隣にいるような感覚が持てるのだろうか。
西森路代(ライター)
「みんな最初は見知らぬどうし」とは言うものの、はたしてこの人は時間をかけて知り合う価値があるのだろうか? 普遍的かつ現代的な恋の悩みに迷い決断するレティーシャ・ライトが、繊細な表情を見せてくれる。
野中モモ(ライター・翻訳者)
年齢も人種も職業もバラバラの女性がそれぞれ抱える生きづらさは、「彼女たちの」問題?
各エピソードの主人公が出会い、手を取り合って「世界」を変える未来が観たい
異性愛が彼女たちに与えなかった、自由を武器にして
古舘理沙(寄席演芸興行師/コラムライター)
6人の女性全員に自分の断片を観た。想像力さえあれば、他人事の話はひとつもない。わたしたちはこういった問題と、それとなく折り合いをつけて暮らしている。このドラマはそれぞれが鋭利な特徴によって、目をそらさず熟考する機会を与えてくれる。
真魚八重子(映画評論家)
生きていくことはドラマだけど、山あり谷あり大事件だらけじゃない。ひっそり忍び寄る不安、苦悩、そして決断。さまざまな女性たちの苦境で、メリーゴーランドのようにめぐる感情を描き出す。
よしひろまさみち(映画ライター)