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『一発逆転のディベートレッスン』運命のパスポートになる「言葉」の力(文/林瑞絵)

解説記事

2022.11.25

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 老舗フランス映画会社Pathéの作品群の中から、映画ジャーナリストの林瑞絵さんに劇場未公開作品など日本では観る機会が限られていた映画9本を選んでいただき、スターチャンネルEXにて配信いたします。フランス在住の林さんが、現地での評価も踏まえてピックアップした、ここでしか観られない珠玉の作品群をこの機会にぜひご覧ください。

 これにあわせ、配信作品の中からカメリア・ジョルダナとダニエル・オートゥイユが出演する『一発逆転のディベートレッスン』(監督:イヴァン・アタル)について、選者である林さんご自身に解説頂きました。ぜひ作品とあわせてこちらもお楽しみください。

目次
一発逆転のディベートレッスン

一発逆転のディベートレッスン

 本作はそんなフランスの文化遺産である「言葉」に、大いに花を持たせた作品である。映画の冒頭でフランス語話者である雄弁な芸術家や文化人たち(クロード・レヴィ=ストロース、セルジュ・ゲーンズブール、ロマン・ガリ、ジャック・ブレル)の映像が流れるが、まるで言葉の力にオマージュを捧げているように見えるのだ。社会のコードを理解しながら言葉を自在に操る術(すべ)を身につけることは、不当な偏見を押し返すための、スマートで強力な武器にもなるのだろう。
 本作は近年アメリカを中心に人気とされる映画やドラマの新ジャンル「ドラメディ」に数えられる。これは「ドラマ」と「コメディ」をかけ合わせた造語だが、親しみやすさからヒット作が多く生まれてきた。フランス映画ではやはり先述の『最強のふたり』がその代表的存在。そしてこの『一発逆転のディベートレッスン』は、笑いながらも差別や社会的階層など、現代的な問題をさりげなく挿入することに成功。軽すぎず重すぎずの絶妙なバランスで、幅広い層に支持される作品に仕上がっている。
一発逆転のディベートレッスン

一発逆転のディベートレッスン

作品情報詳細

一発逆転のディベートレッスン
原題:LE BRIO

パリ郊外の団地で暮らすアルジェリア系のネイラは、弁護士を目指し名門のパリ第2大学に入学。しかし初日からひねくれ者の教授、ピエールの授業に遅刻してしまう。怒ったピエールは人種差別的な発言でネイラを侮辱。するとこの発言が問題視され、ピエールの大学での立場が危うくなる。名誉挽回の方法を考えた結果、ピエールはネイラを訓練して権威あるディベート大会に出場させることに。最初は嫌々始めたふたりだったが…。

出演:カメリア・ジョルダナ、ダニエル・オートゥイユ、ヤシン・ウイシャ、ニコラス・ファウデ、ノーサ・クアドラ
監督:イヴァン・アタル
(c)2017 CHAPTER 2 - MOONSHAKER II - PATHE FILMS - FRANCE 2 CINEMA - NEXUS FACTORY
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