作品解説
カンヌ国際映画祭でグランプリを受賞したヒューマンサスペンス。英雄に祭り上げられた男が、メディアに翻弄されてゆく姿を描く。
『別離』『セールスマン』の2作で国際的に高く評価され、母国イランと欧州を横断して活躍する名匠アスガー・ファルハディ監督の長編第9作。借金苦にあえぐ中、ひょんなことから美談の英雄に祭り上げられた主人公を演じるのは、『ロスト・ストレイト』のアミル・ジャディディ。SNSやメディアの狂騒に巻きこまれていく彼の運命を描きつつ、“真実”の曖昧さや社会に潜む欲望とエゴを、鋭い切り口で炙り出す。
ストーリー
元看板職人のラヒムは借金を返せなかった罪で服役中。ある日、婚約者のファルコンデが偶然、金貨入りのバッグを拾う。ラヒムはそれを借金の返済に充てようとするが、全額返済には足りず、落とし主に返そうと思い直す。そんなささやかな善行がメディアで報じられ、“正直者の囚人”として一躍時の人となったラヒム。借金返済のための寄付金が殺到し、出所後の就職先も紹介してもらうなど、彼の運命は好転し始めたかに思われたが…。
カンヌ国際映画祭 2021年 グランプリ
キャスト&スタッフ
監督
- ASGHAR FARHADI アスガー・ファルハディ
出演
- AMIR JADIDI アミル・ジャディディ
- MOHSEN TANABANDEH モーセン・タナバンデ
- SAHAR GOLDUST サハル・ゴルデュースト
- SARINA FARHADI サリナ・ファルハディ
- SALEH KARIMAEI サレー・カリマイ
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