人間が狂暴化するウィルスがまん延する世界で、ひとり籠城生活を続ける青年が意を決し、外界への脱出を試みるサバイバルホラー。
アパートの一室に籠る主人公の視点から、世界の崩壊を描くサバイバルホラー。極限状況に置かれた者の孤独や絶望が生々しく展開される。脚本のマット・ネイラーは、同様の設定を持つ韓国製ゾンビ映画『＃生きている』でも脚本を担当していることで話題に。生きるために外界へ向かう男性の葛藤を、上映時間の大半をほぼ一人芝居によってタイラー・ポージーが熱演。コロナウィルス以降の現実世界を彷彿とさせる設定・世界観が秀逸だ。

ある朝、青年エイデンがアパートで目を覚ますとテレビで緊急放送が流れていた。窓の外を見下ろすと、人々が逃げまどい、すぐ近くでは飛行機が墜落。ニュースによると人間を狂暴化させるウィルスが発生し、全世界がパニックに陥っているらしい。以来、アパートの部屋から一歩も外へ出ない日常が始まり、次第にエイデンは精神的に消耗してゆく。彼は向かいのマンションに若い女性がいるのに気づき、ベランダ越しに交流するのだが…。