妻を失った男が復讐に燃える姿を描いたアラン・ラッド主演の異色西部劇。悲しみから悪に転じてゆく主人公は、彼の代表作『シェーン』と正反対のダークなキャラクター。本作の数年後に亡くなった彼にとって晩年の作品であり、当時キャリアが低迷していた本人と役とが否応なく重なる点も興味深い。近年までソフト化されておらず、俳優としての知られざる一面が窺える貴重な作品。勧善懲悪を旨とする西部劇の中でもかなり異色な１本。

新天地を求めてブルー・スプリングの街を訪れた元騎兵隊員のミッチ。しかし到着早々、住民たちの冷たい仕打ちに遭い、病気の妻が亡くなってしまう。これをきっかけに住民への復讐心をたぎらせたミッチは、本心を隠して保安官オルソンの助手となる。やがて馬泥棒の追跡に出たミッチは、殉職を装ってオルソンを殺害。まんまと自分が保安官の座に就くと、街の財源である１０万ドルの強奪を計画し、仲間を集めて準備を進めるが…。

• JAMES B. CLARKジェームズ・Ｂ・クラーク

• ALAN LADD アラン・ラッド
• DON MURRAY ドン・マレー
• DAN O'HERLIHY ダン・オハーリヒー
• DOLORES MICHAELS ドロレス・マイケルズ
• BARRY COE バリー・コー