南北の経済格差が存在するイタリアを舞台に、田舎から都会に出てきた5人兄弟の愛と苦悩を綴る一大叙事詩。『ベニスに死す』のルキノ・ヴィスコンティ監督によるリアリズムに徹した演出が見どころで、人生の皮肉な側面をありのままに映し出し、物語を奥深いものにしている。役者陣もそれぞれ渾身の演技で監督の熱意に応えており、特にナイーブな主人公を演じたアラン・ドロンがかげのある美しさを存分に見せ、強い印象を残す。

夫を失ったロザリアは南部の故郷を後にして5人の息子と共に北部の大都市ミラノに移ってきた。彼らはすでにミラノに出てきている長男のヴィンチェンツォを頼ったが、彼は南部出身の娘ジネッタと婚約していた。パロンディ家の兄弟は部屋を見つけて落ち着き、次男シモーネと三男ロッコはボクシング・ジムに通い始める。そしてシモーネはプロのボクサーとしての素質を現わすが、気立ての優しいロッコはクリーニング店に勤め始める。

★ヴェネチア国際映画祭審査員特別賞、国際映画評論家連盟賞受賞。

1960年当時の検閲によりカットされたシーンを追加し、最新の4Ｋ原盤からリマスターした高画質完全版。

• LUCHINO VISCONTIルキノ・ヴィスコンティ

• ALAIN DELON アラン・ドロン
• RENATO SALVATORI レナート・サルヴァトーリ
• ANNIE GIRARDOT アニー・ジラルド
• CLAUDIA CARDINALE クラウディア・カルディナーレ
• KATINA PAXINOU カティーナ・パクシノウ