１９４１年製作の『市民ケーン』で注目を浴びたオーソン・ウェルズが、監督・主演を務めたフィルム・ノワールの傑作。船乗りの男が、美貌の人妻との出会いをきっかけに、思わぬ運命に巻き込まれてゆく過程を描く。『ギルダ』の妖艶な歌姫役で映画史に名を残すリタ・ヘイワースが、主人公を惑わす人妻役でその真価を発揮。クライマックスに登場する鏡張りの部屋での銃撃戦は、『燃えよドラゴン』などでも引用された名場面。

ある夜、暴漢に襲われていた人妻エルザを助けた船乗りのマイケルは、彼女の夫で弁護士のアーサーから、各地を旅するヨットの船員として雇われる。航海が進むにつれ、エルザの美貌に魅かれてゆくマイケル。そんな彼に、アーサーの仕事仲間で同行していた弁護士グリスビーが、自分を殺す偽装殺人への協力を依頼する。高額の報酬を条件に引き受けたマイケルだったが、グリスビーが何者かに殺され、殺人容疑が掛けられてしまう。

• ORSON WELLESオーソン・ウェルズ

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