ビロウ[吹]

潜水艦という密室空間を舞台に、起こるはずのない不可思議な現象に悩まされる乗員たちを描く異色の潜水艦サスペンス。

古典的名作『眼下の敵』から連綿と続く“潜水艦もの”のお約束である“女人禁制”。これを逆手にとって、“もし女性を乗せざるを得なくなったら？”というシチュエーションを軸に、スリラー、サスペンス、オカルトまで取り入れた実験的な潜水艦映画。原案を手がけたのは、初期作『π』『レクイエム・フォー・ドリーム』から最新作『ブラック・スワン』まで、極限まで追い詰められた人間を描き続けるダーレン・アロノフスキー。

【ストーリー】第二次大戦中の大西洋。「ドイツ軍艦に撃沈されたイギリス病院船を救助せよ」と指令を受けた米軍潜水艦タイガー・シャークは生存者３名を救出。だが、その１人が女性だったことから「女は船に災いをもたらす」という言い伝えが乗員たちの頭に浮かぶ。やがて艦内で不思議な事件が起こり始める。これは海の呪いか、それとも敵のスパイがいるのか？　乗員たちが疑心暗鬼に陥る中、事故死した元艦長をめぐる謎が持ち上がる…。