ロマン・ポランスキー監督、ユアン・マクレガー主演によるミステリー。政治的陰謀に巻き込まれるゴーストライターの恐怖を描く。
『戦場のピアニスト』でアカデミー監督賞を受賞したロマン・ポランスキー監督のミステリー映画。元英国首相の自叙伝の代筆を依頼された男が、機密を知ったことから危険にさらされる。ユアン・マクレガーが平凡だが優秀なライター役、ピアース・ブロスナンが快活だが裏の顔がありそうな元首相役で競演し、演技力の高さを見せつける。また、荒々しい北方の海を臨む孤島の別荘が舞台という密室劇の要素が、サスペンスを高める。

著名人の代筆をしている“ゴースト”は、元英国首相のラングにインタビューして自叙伝に仕上げる仕事を依頼され、アメリカ東海岸にある常に曇り空の孤島に滞在することとなった。ゴーストの前任者は海で変死しており、ラング自身が語る過去にも不審な点がある。ラングの妻と女性秘書の関係も穏やかではない。ひとり不安が募り周辺を調べ始めたゴーストは、ラングの背後に国家間の均衡を揺るがすほどの秘密があることに気付く…。

★ベルリン国際映画祭銀熊賞（監督賞）（ロマン・ポランスキー）受賞。