ジョニー・デップ主演のサスペンス・ホラー。書籍探偵が、世界に３冊しかない祈祷書の調査によって闇の世界へと迷い込んでいく。

『ローズマリーの赤ちゃん』や『戦場のピアニスト』などのロマン・ポランスキー監督が、アルトゥーロ・ペレス＝レベルテの原作を得て久々に挑んだサスペンス・ホラー。ジョニー・デップが白髪に無精ひげの老けメイクを施し、知識はあるが喧嘩は苦手の古本専門の探偵を演じている。古書界の物語が、やがて悪魔崇拝の世界につながってゆく展開は、日常と非日常を揺るがせる事を得意とするポランスキーの映画ならでは。

【ストーリー】ニューヨークで書籍探偵をしているディーンは、世界有数の古書の鑑定人。しかも、世界中の稀少本を手に入れることでも有名な名うてのブックハンターだった。そんな彼に、収集家のバルカンから悪魔が書いたと言われる伝説の悪魔書「ナインスゲート」の真贋を確かめて欲しいという依頼が入る。目録によれば、現存するのは世界中でたったの３冊だが、バルカンは本物は１冊なのではないかと疑っており…。