スティーヴン・スピルパーグが実話を基に描いた歴史ドラマ。奴隷となった黒人たちをアフリカへ帰すため、法廷で闘う元大統領を描く。
１９世紀半ば、蜂起した奴隷たちを乗せたスペイン船がアメリカに漂着。その是非が裁かれた“アミスタッド号事件”を、スティーヴン・スピルパーグ監督が映画化した歴史ドラマ。自由を勝ち取る為の法廷劇は、基本的人権やアメリカの正義を問う裁判へと移行。結果的に奴隷解放へと歴史を大きく進めることとなった裁判の弁護士を務め、元大統領でもあったジョン・クインシー・アダムズを、アンソニー・ホプキンスが重厚に演じている。

１８３９年、キューバ沖を航行中のアミスタッド号で、奴隷が叛乱を起こした。シンケをリーダーとする奴隷たちは乗組員を殺して船を乗っ取ると、故郷アフリカを目指す。しかし舵取り役として生かされていた乗組員の裏切りで、船はアメリカへ。そこでシンケたちは海賊行為と謀殺の罪で裁判にかけられるが、彼らの所有権を主張する者が現われ裁判は紛糾。長い審理を通じて明らかとなったのは、彼らが辿った悲惨な運命であった…。