私の愛した007 著名人が語る007への愛

スパイ映画の金字塔「007」の魅力に心を射抜かれた著名人が、その愛を語り尽くすミッションに挑む連載企画!

  • No.001
    関根 勤さん
  • No.002
    竹中 直人さん
  • No.003
    武田 梨奈さん
  • No.004
    高田 純次さん

No.001関根 勤さん

僕にとって「007」は永遠の憧れなんです

僕が初めて「007」シリーズの存在を知ったのは、確か11、12歳の頃ですね。「007/ゴールドフィンガー」(’64)のポスターを見て、面白そうだなと思ったんですよ。でも実際に映画館へ見に行ったのは「007/サンダーボール作戦」(’65)が初めて。当時はまだ中学生でした。それ以来すっかり「007」の虜になりました。新作が公開されるたび見に行っていますし、古い作品もテレビで放送された時にチェックしていたので、シリーズ全作品見ていると思います。僕にとって「007」の映画は永遠の憧れなんですよ。
やはり、シリーズの最大の魅力は主人公ジェームズ・ボンドのカッコよさ。世界を股にかけて活躍する強くて謎めいた凄腕のスパイで、しかもセクシーでダンディーで女性にモテモテ。男がほれる“究極の男”ですよ。スーツ姿もおしゃれだし、ボンド・カーもカッコいい。ボンドの愛車であるアストンマーティンを買おうと本気で思ったこともあります。

歴代のボンド俳優の中で、僕が一番好きなのは初代のショーン・コネリー。とにかく男臭いんです。スクリーンに出てきただけでオスの匂いがする。要するにエロいんですよね。他のボンドにはあんなエロさはない。それに顔も良いですね。日本で言うと三船敏郎みたいな武骨さ。当時はチャールズ・ブロンソンやカーク・ダグラスのような、いかにも男臭い感じのハリウッド俳優が大人気でしたけど、時代が求めたスターだったんでしょうね。僕なんか、ショーン・コネリーの胸毛に憧れて乾布摩擦していましたから。生えてくるんじゃないかって思って。結局、生えてきませんでしたけど(笑)。

3代目のロジャー・ムーアも捨てがたい。彼のボンドはノリがチャラくて漫画っぽいんです。これはこれで面白い。現在の6代目のダニエル・クレイグも大好きです。彼の演じるボンドは非常にシリアスで、どこか影があるキャラクターなんですよ。個人的な苦悩を抱えていたりするところも、見ていて親近感が持てます。でもって、胸毛はないけど筋肉はある。昔はあんなにマッチョな俳優さんはいませんでした。そこがまたカッコいい。いろいろな意味で、ジェームズ・ボンドの進化形という感じですね。こうして歴代のボンドを比較すると、今の若い女の子たちはどのボンドが好きなのか、気になりますね。

それから、「007」シリーズと言えばボンドガール。セクシーで美しい女優さんが毎回出てきます。みなさん魅力的ですが、やはり「007/ドクター・ノオ」(’62)に出演したウルスラ・アンドレスは外せませんね。なんたって初代ボンドガールですから。「007/ゴールドフィンガー」に出演したオナー・ブラックマンは、役の上でですがジェームズ・ボンドと同じくらい強くて、ボンドを投げ飛ばしてしまうシーンが印象的でした。でも結局はボンドが勝って、やっぱりあなたは強いわ、みたいな感じでキスしちゃうんですけど(笑)。
「007/ロシアより愛をこめて」(’63)のダニエラ・ビアンキも綺麗でしたし、「007/美しき獲物たち」(’85)のタニア・ロバーツも憂いがあって好きですね。あとは「007/ワールド・イズ・ナット・イナフ」(’99)のデニス・リチャーズ。彼女の演じたボンドガールはおてんばなところがとてもキュートで、この作品で5代目ボンドを演じたピアース・ブロスナンとの相性も抜群でした。ちなみに、ブロスナンは僕と同い年なんですよ。

それに、個性的な悪役も「007」シリーズの魅力ですよね。中でも「007は二度死ぬ」(’67)に出てきた犯罪組織「スペクター」のボス、ブロフェルド(ドナルド・プレザンス)は特にインパクトがありますね。悪人なのに猫を膝に置いて優しく愛でているのが面白い。「007/ゴールドフィンガー」で日系人プロレスラーのハロルド坂田が演じたオッド・ジョブとか、「007/私を愛したスパイ」(‘77)と「007/ムーンレイカー」(’79)に登場した殺し屋ジョーズ(リチャード・キール)も強烈だった。「007」映画は脇役も見逃せないんです。
今回の特集ではシリーズ全24作品を完全放送するそうですが、時代とともにストーリーや敵の組織、事件の背景が複雑になっていくところにも注目して欲しいですね。昔はわりと単純で荒唐無稽なところがありましたが、最近の「007」の映画はとてもリアルです。また、製作当時の政治情勢によってテーマも変わりますしね。「007/ダイ・アナザー・デイ」(’02)では北朝鮮が敵として出てきてビックリしました。

9月放送の作品では、まず「007/ロシアより愛をこめて」がおススメですね。列車の中でショーン・コネリー演じるボンドとロバート・ショー扮する殺し屋が格闘するシーンは圧巻です。まさに密室アクション。その後、いろいろな映画で真似されました。マット・モンローが歌う主題歌も良かった。僕が初めて買ったレコードです。
それから、なんといっても「007/スカイフォール」。(’12)。これにはシビれましたね。ダニエル・クレイグ演じるボンドはとても魅力的で、彼の「007」シリーズでは一番好きな作品です。ハビエル・バルデム演じる元英国諜報部員の悪役シルヴァも最高に怖かった。彼はコーエン兄弟監督の「ノーカントリー」(’07)でも恐ろしい演技を見せましたけど、本当にいい俳優さんですよ。二転三転するストーリーも実に面白かった。すごく緻密なんですよ。これは間違いなく傑作です。

TSUTOMU SEKINE

53・8・21生まれ。東京都出身。獅子座。A型。'74年にデビュー。「ミライ☆モンスター」(フジテレビ系)、「昭和歌謡ベストテン」(BS-TBS)、「関根勤 KADENの深い夜」(BS11 イレブン)、「コサキンのラジオごっこ」(MONDO TV)ほか数多くの番組に出演。

関根さん所有の「007」モデルの腕時計。裏に「007」のロゴがデザインされている。

Photo=吉田タカユキ
 Interview=なかざわひでゆき

No.002竹中 直人さん

「ボンドガール」に詳しい小学生でしたね

僕はリアルタイムで007シリーズの全作を見ているんです。小学1年生の時、両親に連れて行ってもらって初めて見たのが第1作目の「007/ドクター・ノオ」(’62)。当時は「007は殺しの番号」というタイトルでした。それ以来、全作品を映画館で見ています。ショーン・コネリーにひとめぼれしました。スクリーンに映るあの“顔”に釘づけとなりました。あのくちびる、あのまゆ毛、頬に刻まれたシワ…。本当にカッコよかった。僕にとってのジェームズ・ボンドは間違いなくショーン・コネリーですね。ただ、ダニエル・クレイグも好きです。これまでのボンドとは全く違う。ダニエル・クレイグがジェームズ・ボンドというキャラクターを食ってしまった、彼の個性が前面に出ているところがいいですね。
初めて車に興味を持ったのも007シリーズがきっかけです。ワルサーPPKという拳銃も007で初めて知った。小学生のころボンドカーのアストンマーティンのプラモデルが欲しくて欲しくて。父親にねだって買ってもらったんですが、生まれて初めて作ったプラモデルがアストンマーティンだったんです。小学生の僕にとってジェームズ・ボンドは最高のヒーローでした。

でも、なんといってもボンドガールです! クラスの友達が怪獣映画に夢中になっているのに、僕だけがボンドガールに詳しかった。一番好きだったのは「007/サンダーボール作戦」(’65)のクロディーヌ・オージェです。ショーン・コネリーとの水中キスシーンがとてもロマンチックで、彼女の着ている水着のデザインにもかなり興奮しました。あの映画のタイトルシークエンス、水中を泳ぐ女性たちのシルエットにも圧倒されましたね。トム・ジョーンズの歌にも子どもながらにシビれまくりました。おかげで、クロディーヌ・オージェの太ももに挟まれる夢まで見ました(笑)。「007/ロシアより愛をこめて」(’63)のダニエラ・ビアンキも、太ももがエッチで感動したなあ。「007/ゴールドフィンガー」(’64)のボンドガールのオナー・ブラックマンがボンドを投げ飛ばしたにも関わらず、結局2人がキスしちゃうというシーンも好きでしたね。最近では「007/カジノ・ロワイヤル」(’06)に出演したエヴァ・グリーンが、従来のボンドガールとは違うインテリな雰囲気で素敵だった。それからボンドガールではありませんが、第1作「007/ドクター・ノオ」から第14作の「007/美しき獲物たち」(‘85)で、ボンドの上司Mの秘書ミス・マネーペニー役を長年演じたロイス・マクスウェルも、とても上品で綺麗でしたね。

悪役では「007/ロシアより愛をこめて」のロバート・ショウとロッテ・レーニャ、「007/カジノ・ロワイヤル」のマッツ・ミケルセンが圧倒的でしたね。ロバート・ショウは何を考えているのか分からない不気味な殺し屋を演じて、まるで「ブレードランナー」(’82)のルトガー・ハウアー演じるレプリカント(人造人間)みたいだった。彼がボンドと列車の中で格闘するシーンは、007シリーズの中でも屈指の名場面ですよね。ロッテ・レーニャの演技は女性ながら本当に怖くてね。マッツ・ミケルセンもたまらなく魅力的だった。血の涙を流す男が似合う俳優は彼以外いませんね。
10月の放送でおススメしたいのは、1本目が「007/サンダーボール作戦」。あの時代にあれだけの水中シーンを撮ることが出来たというのは本当に驚きです。海の中でのアクションシーンはたまらないです。あの見事な撮影技術は今見ても全く古びていない。それとバハマ諸島のロケーションも素晴らしかったですね。加山雄三さんの映画の次に、海の素晴らしさを教えてくれた映画ですね。もちろん、バハマの海で夏の日差しを浴びるクロディーヌ・オージェも必見です!

しかし、一番のおススメは「女王陛下の007」(’69)です。ほかの007映画にはない哀しみがあって、見終わった後にとても切ない気持ちになります。サッチモ(ルイ・アームストロング)の歌うテーマ曲もたまらない。僕は恋愛映画が結構好きなんですが、この作品ではボンドが心から愛した女性テレサと結婚するんです。2人でスキーをするシーンがあるのですが、テレサがスキーをしながらボンドの方を振り返る幸せそうな表情がたまならい。このテレサ役を演じているダイアナ・リグという女優さんは、それまでのボンドガールとは全く違うタイプで、セクシーというよりも可愛いんです。暖炉の前でのラブシーンもロマンチックだった。
それから、この映画でボンド役をショーン・コネリーからバトンタッチしたジョージ・レーゼンビー。僕はコネリーが大好きだったので、ボンド役が替わってしまうのがとてもショックで悲しかった。ものすごく心配しながら映画館へ見に行ったのですが、ところがどっこい新たなジェームズ・ボンド像が出来上がっていた。この1本だけで降板してしまったのがもったいないくらい良かった。この作品は007映画の中では世間的な評価が低いようですが、とても丁寧に作られている素晴らしい作品だと思います。ぜひ多くの人に見てほしいですね。

NAOTO TAKENAKA

‘56・3・20生まれ。神奈川県出身。魚座。A型。大河ドラマ「秀吉」(’96)、「軍師官兵衛」(’14)、ドラマ「のだめカンタービレ」(‘06)、「トットちゃん!」(‘17)、映画「GONIN」(‘95)、「レオン」(‘18)など出演作多数。また、「無能の人」(‘91)をはじめ映画監督としても活躍。

Photo=蓮尾美智子
 Interview=なかざわひでゆき

No.003武田 梨奈さん

ボンドガールは“かよわさ”もあるのが魅力!

私の父が大の映画好きで、子どもの頃は週末になると夜遅くまで父と一緒にテレビで映画を見て過ごしていました。「ダイ・ハード」などは何回見ただろうという感じなのですが(笑)、その中に007シリーズも含まれていたんです。確か最初に見たのは小学生の時の「007/トゥモロー・ネバー・ダイ」(’97)だったと思います。ただ、007シリーズって思いのほか“大人のシーン”が多いじゃないですか。なので、子どもの頃はちょっと抵抗感があったのですが、高校を卒業したくらいから改めて見るようになって、すっかりハマってしまいました。
私の場合はどうしても後追いになるので、まだ見ていない作品もあるのですけれど、どちらかというと最近の重厚で複雑な007映画よりも、昔の分かりやすくて楽しい007映画の方が好きかもしれません。歴代のジェームズ・ボンド俳優の中では、「007/トゥモロー・ネバー・ダイ」でもボンドを演じた、ちょっと甘い要素のあるピアース・ブロスナンに一番ひかれます。クールで強いだけじゃない、どこかかわいらしい雰囲気が好みですね。それでいて、ちょっと謎めいているところも魅力的だと思います。女性ってミステリアスな部分のある男性にひかれますから。

それから、「007/カジノ・ロワイヤル」(’06)でボンド役のダニエル・クレイグさんが見せてくれた、カジュアルなファッションも素敵でしたね。実は私、スーツのようなきちっとしたファッションよりも、Tシャツにジーンズを合わせたラフな格好の男性の方が好きなんです。どうしてかというと、ダニエル・クレイグさんのような体を鍛えている外国人男性って、Tシャツを着るとパンパンの筋肉が目立つじゃないですか。もちろん脱いでもすごいんですけど、私はTシャツの袖からチラリと見える筋肉に萌えます(笑)。

ただ、私が007シリーズでいつも一番注目しているのはボンドガールなんです。特に「007/トゥモロー・ネバー・ダイ」でボンドガールを演じたミシェル・ヨーさんが大好きです。ハリウッド映画の中で、アジア人の女性が大活躍する姿はカッコいいと思いましたし、私自身が空手家で女優としてもアクションをやっているということもありますが、ミシェル・ヨーさんのアクションは本当にすごいなと思います。ピアース・ブロスナン演じるボンドと、手錠でつながれながらバイクに乗るシーンもバッチリ決まってましたよね。彼女のようにアクションも芝居も出来る女優さんには憧れます。あとは「007/カジノ・ロワイヤル」でボンドガールを演じたエヴァ・グリーンさんも、私好みの顔なので好きです。
ボンドガールの魅力って、ただ美しくてセクシーなだけじゃなく、強くて、それでいて“かよわさ”も感じさせるところにあると思います。それと、よくハリウッドのアクション映画を見ていると、こんな華奢な女性がこんな大柄な男性を倒すなんてあり得ない!と思うことも少なくないのですが、ボンドガールのアクションって女性ならではの戦い方というか、女性が体格の大きな男性と戦って勝つにはどうすればいいのかという点がちゃんと考えられているんですね。そこは見どころだと思います。最近はハリウッド映画のオーディションに呼んでいただくことも増えましたし、私もいつかはボンドガールを演じられるような女優になれたらと思っています。

あと、音楽も魅力ですよね。私は空手の試合やアクションシーンの撮影の前には音楽を聴いてテンションを高めているのですが、007のテーマ曲はいつもプレイリストの中に入っています。オープニングのクレジット映像も毎回凝っていますよね。作品によって傾向も全く違っていて、アニメーションを使ったりいろいろな工夫がされているのは面白いなと思います。同年代の女の子と話をしていると、アクション映画が好きだという子ってなかなかいないのですが、007シリーズは結構見ているという子が多いんですよ。それって、最先端の音楽だったり、美しいボンドガールだったり、あるいは洗練されたファッションだったり、華やかなロケーションだったりと、見どころがたくさんあるからだと思うのですが、女性が見ても本当に楽しめる映画です。

11月放送作品の中で一番のおススメは、やはり大好きなミシェル・ヨーさんが出演している「007/トゥモロー・ネバー・ダイ」ですね。それに、香港映画出身でアクション映画で活躍されているミシェル・ヨーさんが出ているということもあってか、007シリーズの中でも特に格闘技的なシーンが多いんですよ。蹴り技とか、本当に武道をやっている人じゃないと出来ないようなアクションが見どころですね。いわゆるカンフー映画が好きな人でも楽しめると思いますし、先の読めないストーリー展開もハラハラします。それから「007/リビング・デイライツ」(’87)はまだ見たことがないのですけれど、チェコで撮影しているとのことなので、歴史ある街並みや建物など美しい景観も楽しめそう。これを機にぜひ見てみたいですね。

RINA TAKEDA

'91・6・15生まれ。神奈川県出身。双子座。AB型。主な出演作に主演ドラマ「ワカコ酒」シリーズ('15年~)など。10才のころから空手を学び、その本格的なアクションは海外からも注目を集める。映画「殺る女」が公開中、「ボクはボク、クジラはクジラで、泳いでいる。」が11/3(土)公開。

Photo=蓮尾道子
 Interview=なかざわひでゆき

No.004高田 純次さん

DB5はいま30倍の値段に…買っときゃよかった(笑)!

僕が初めて007映画を見たのは、確か高校生の時に劇場公開された「007/ロシアより愛をこめて」(’63)だったと思います。当時は「007/危機一発」というタイトルでした。1作目の「007/ドクター・ノオ」は後から見ましたね。普通、英国諜報部のスパイって目立っちゃいけない職業でしょ? でも、それをあえてカッコ良く素敵に見せるのがとても映画的だと思ったし、当時はすごく新しかったですね。
しかし、なによりショーン・コネリーですよ。ジェームズ・ボンド俳優は、初代のコネリーが一番カッコいいと思う。やっぱりスタイルがいいよね。スーツの着こなしが素晴らしいし、顔つきもスパイっぽいじゃないですか。といっても、本物のスパイに会ったことなんてないけれど(笑)。でもね、ショーン・コネリー以外にジェームズ・ボンドはあり得ない!と思うくらいはまり役だった。あまりにも彼が良かったもんだから、以降の人たちは霞んじゃったよね。もちろん、007シリーズは好きだからずっと見ているけど、ボンド役に限っては誰もコネリーに敵わないと思う。

ただ、僕が007シリーズにハマった最大の理由は車なんだよね。車から意識し始めたの。もちろんアストンマーティン。ちょうど今から14年前かな、アストンマーティンから新車種のDB9が発売されるっていうんで、形が素晴らしいもんだからローンを組んで買ったんですよ。でもね、実はその頃、もうちょっとお金を出せばボンドカーとして有名なDB5を買えたんですよ。そして今や、DB5は30倍くらいに値段が跳ね上がっている。一方、僕が買ったDB9は5分の1から4分の1くらい、ほぼ二束三文。なんでDB5を買わなかったのか! 自分の先見の明の無さをつくづく悔やんでいますよ(笑)。やっぱりね、ジェームズ・ボンドといえばやっぱりアストンマーティンのDB5なんだよ。「007/私を愛したスパイ」(’77)では潜水艇に変形するロータス・エスプリが出てきて話題になったりしましたけど、だからといってロータス・エスプリの値段が跳ね上がったりするわけじゃないですからね。

悔やまれると言えば、「007/ワールド・イズ・ノット・イナフ」(’99)にBMWのZ8って車が出てくるんですよ。劇中では大きなチェーンソーで真っ二つにされちゃうんですが、僕はそれを中古で買ったんです。で、6年くらい持っていたのですが、ある時、買った時と同じ値段で引き取るという人が現れたので売っちゃった。そしたら今や、その4倍の値段が付いている。もうガッカリしちゃいましたよ(笑)。まあ、そんな感じで007シリーズといえばショーン・コネリーと車にばかり目が行っていたので、実はあまりボンド・ガールとかには興味がなかった。悪役俳優も「007/ゴールドフィンガー」(’64)のハロルド坂田とか、「007/私を愛したスパイ」と「007/ムーンレイカー」(’79)に出てきたリチャード・キールくらいしか印象にない。だって、だいたいみんな最後はやっつけられちゃうからね(笑)。ただ、僕はアシュレイ・ジャッドというアメリカの女優さんが大好きで、彼女にはボンド・ガールをやって欲しかったなあ。

そういえば、「007/ムーンレイカー」にはちょっとした思い出があるんですよ。あの作品でロジャー・ムーアが演じるジェームズ・ボンドと、リチャード・キール演じる悪役ジョーズがロープウェイのゴンドラの上で格闘するシーンがあるでしょ? あれはブラジルの観光地のポン・ヂ・アスーカルという場所で撮影されたのですが、実は僕も36歳の時にクイズ番組のロケでブラジルへ行ったんですね。それでその時にスタッフから「せっかくブラジルに来たのだから、あの映画のジェームズ・ボンドみたいにゴンドラの上で格闘するようなシーンを撮らせてほしい」って言われたんですよ。命綱も付けるからって。いやや冗談じゃないよ!と。そんなことしたら俺、失神しちゃうよって(笑)。結局ロープウェイには乗りましたけど、それだけは勘弁してくれということで、ゴンドラの上の格闘シーンは撮りませんでした。それが人生で初海外にして初めての海外ロケ。でもあの頃はまだ若かったから、今にしてみればやっときゃ良かったかもね(笑)。

12月放送の作品でおススメは「007/カジノ・ロワイヤル」(’06)です。先ほども言ったように、ショーン・コネリー以外のジェームズ・ボンドは僕的にピンとこなかったんだけど、この作品でダニエル・クレイグが出てきたときは、久しぶりにボンドらしい俳優だなとワクワクしました。これはいけるかな、と思ったら案の定、評判が良くって今もボンド役を続けているでしょ。ちょっと体格が良すぎるのでスーツ姿はパツンパツンですけど、顔立ちや雰囲気はボンドとして合格ですよ。映画自体もすごく面白かった。イタリアのベネチアで建物が次第に崩れて水中に沈んでいくシーンとか、あれどうやって撮ったんだろうと驚きましたよ。最近の007シリーズでは一番良かった作品ですね。

JUNJI TAKADA

'47・1・21生まれ。東京都出身。水瓶座。O型。「じゅん散歩」(テレビ朝日ほか)、「上沼・高田のクギズケ!」(読売テレビほか)など数多くのバラエティーをはじめ、「未解決の女 警視庁文書捜査官」(‘18年)、「西村京太郎トラベルミステリー」シリーズ(テレビ朝日系)、「黄昏流星群」(フジテレビ系)などのドラマにも出演。

Photo=尾崎篤志
 Interview=なかざわひでゆき

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