紳士協定

記事を書くために自らユダヤ人になりすましたルポ・ライターが目にしたものは…。タブーに切り込んだアカデミー作品賞受賞作。

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解説

美男美女のロマンスというハリウッド映画のスタイルを守りながら、“ユダヤ人差別”というアメリカ社会の問題を鋭くえぐった問題作。表立った差別を声高に非難するのではなく、差別を非難する側や差別される側にも存在する無意識の差別、差別を容認することの問題などを描き、その根深さを訴える。アカデミー賞では主演のグレゴリー・ペックを始め、４人の出演者がノミネート。作品賞、監督賞、助演女優賞の３部門を受賞した。

あらすじ

カリフォルニアに住む人気ライターのフィルは妻に先立たれ、幼い息子と年老いた母との３人で暮らしていた。そんなある日、彼はある週刊誌の編集長の招きでニューヨークへ移ることに。そこで彼が依頼された仕事は、反ユダヤ主義についての記事だった。この企画を発案したのは編集長の娘キャシー。フィルは彼女に惹かれていく一方、自らをユダヤ人と偽って潜入取材を始める。取材は順調に進むが、やがて嘘が露見し…。

★アカデミー作品賞、監督賞、助演女優賞（セレステ・ホルム）受賞。